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フカキの紡績工場見学(カーディング編)

こんにちは、こたろうです。

プチ工場見学第2弾です。
前回、糸を作る最初の工程で『調合』についてのご紹介をしました。

今回はその後の『カーディング』という工程になります。
(社内では『カード』と言ってます)

それではカーディングのご案内です(^^)

 

 

カード工程を簡単に言いますと、調合された原毛の繊維の方向をそろえて、不純物を落として、束ねて、撚りをかける手前の『篠(しの)』の状態にする作業です。

原毛から篠になるまで、4つの山を通るのですが、最初の山は荒く、徐々に細かな針にする事で均一で整った篠になります。
(山というのはドラム状の大きなブラシと思ってもらえれば良いかと思います。)

調合でも同じような事をいいましたが、ここでの作業で手を抜くと後の工程でいくら頑張っても良いものは作れません。
結局モノづくり全体で言えることでしょうけど、上流工程で失敗するとそのまま引きずるので『最初が肝心』ということですね

ってゆーか、最初から最後まですべて肝心ですけど(^^;)

それでは写真毎に説明していきますね。

①調合作業を終えてカードボックスに入れられた状態です。

カードボックス

カードボックス

ロットの大きさにもよりますが、500kg~600kg程度まで入ります。

 

②カードボックスから、カーディング装置の入り口となるホッパタワーに原料を送ります。ここでも床下のダクトから吸い込んで大量の風と共に原料を送り込むのですが、始めてみた人にとっては新鮮で楽しそうに見えると思います(^^)

カードボックスからホッパタワーへ

カードボックスからホッパタワーへ

 

でも気を付けないと、何かをうっかり落としてしまったりすると一緒に吸い込まれ、取り出すのに一苦労ってことになるので気を使います。

あ、えっと、工場内では常に危険が伴うので終始気を抜けないんですけどね。

 

③ホッパタワー内の原料を一定量ずつカード装置に送り込むために、機械が原料をかき出しながら映像中央のアルミの箱に貯めて、同時に重さを計っています。
一定量が溜まるとかき出し動作が止まり、タイマーで原料を落とします。

 

計量器

計量器

 

④一定量毎に落とされた原料を少しずつカード装置に送っています。

 

最初に大きなシリンダーの針にかき取られた原毛が、シリンダー周りの筒状の針(ウォーカー)に移り、その後もシリンダー → ウォーカーを行き来しつつ下流に送られます。


そして一つ目の山が終わるとレースの様にわたが薄くなった状態で次の山へ運ばれます。

 

⑤⑥2つ目の山へは『ラチス』という竹製のキャタピラで運ばれ、2つ目の山の手前でわたの量が一定になるようにきれいに重ねて並べられます。

 

⑦3つ目の山へ送る時も同じくラチスできれいに重ねて並べられます。
この重なりを微妙な加減で調整するのですが、この調整が難しく、作成する糸の番手や原料の種類、気温、原毛の湿り具合等様々な要因を考慮しなければならないので長年の経験が必要となります。

 

⑧⑨綺麗に重ねられたわたが3つ目、4つ目の山を連続で通過するのですが、内容は1つ目、2つ目と同じです。ただ、針の目が細かく、最終の仕上げですのでネップ(毛玉)が残らないようにしています。

↓3つ目の山

↓4つ目の山

 

4つ目の山を越えた原料は繊維の向きが綺麗に揃えられ、わたのシートとなってコンデンサという機械に送られます。
ここでシート状のわたを6㎜~7㎜程度に細長く割いた後、2枚のラバーシートで挟んだ状態で揉み、篠として木管(もっかん)に巻き取ります。
写真

画像の左側に見える『白いバウムクーヘン』のようなものが篠です。

 

⑩糸の太さや次工程での扱い方にもよりますが、木管に巻き上がるまでにだいたい1時間程度かかります。
この一回分が完成すると機械が動いたままの状態で篠を取り出して、新しい木管と入れ替えるんですけど、これがまた難しくてですね、みなさんに判るように例えるとすれば・・・初めて大縄跳びの中に入る時の躊躇する感じに近いかもしれません。

(大縄跳びと違って、ここで失敗すると製品をダメにする可能性があるのでプレッシャーはものすごいです^^;)

初心者のうちは掃除用のわたを使って練習させてもらうのですが、初めて製品を取り上げた時の緊張感と達成感はいまでも覚えています(^^)

このバウムクーヘンの木管(篠)を取り上げてカーディングの工程が終了します。

↓この写真の上が『篠』で、下が篠に撚りをかけた『糸』です。

 

では次回、糸を作る『精紡編』をご紹介します。