歴史を紡ぐHistory

毛織物の歴史と共に

1887 明治20年創業

11月の亥の子の日を吉日として創業
綿の集散地の堺に近い地の利を生かし、農家の副業として綿を紡ぎ真田紐を織り始める

1887(明治20)年、綿の集散地の堺に近い地の利を利用し、農家の副業として真田紐を織り始めました。11月の亥の子の日に伝えられております。(資料-紀州九度山・真田庵)

ちなみに、この当時、東京の銀座に初めて電燈が燈ったということです。

1892 明治25年

真田織の機場や米蔵を改築し、毛布の手機を据えて、製造を始める

真田織の仕事がようやく軌道に乗ってきたところで、1892(明治25)年の秋、毛布の製造に取り掛かるべく真田の機場や米蔵を改築し、毛布の手機(テバタ)を据え、毛布の製造を始めました。
毛布製造は真田織以上に妙味があり、規模的にも工場の趣があったと言われています。

1918 大正7年

深喜紡績の設立、毛布の一貫生産を開始

毛布の仕上げ加工を目的に共同で設立した大津織物仕上合資会社の隣に、1918(大正7)年、深喜紡績を立ち上げ、毛布の一貫生産を開始いたしました。
文献によりますと、日本で最初にミュール紡績を導入したと記されています。

当時、米の価格が大暴騰し、米(コメ)市場が混乱。
富山県で大規模な米騒動が起こりました。

1931 昭和6年

カシミヤを手がける(紡毛メリヤス糸の製造)

1931(昭和6)年には細番メリヤス糸用紡績機を増設し、ラム・ウールとカシミヤを調合したメリヤス糸の生産を開始しました。
翌年にはカシミヤショール、カシミヤのオーバーコート地を、また、昭和8年にはカシミヤの婦人用和装コートの製造を始めました。

この年に、羽田飛行場(現 東京国際空港)が開港いたしました。

1936 昭和11年

本社毛織工場完成(泉大津市春日町)幾多の苦難の時代を乗り越え、現在の深喜毛織の基礎を作り上げた工場です

1936(昭和11)年に現在の旧国道26号線沿いに本社毛織工場が完成いたしました。
毛織物を本業とする弊社の基礎となった工場でございます。

ちなみにこの年、永田町の国会議事堂が落成いたしました。

1947 昭和22年

紡績工場の新設(泉大津市旭町)

戦時中の強制的な企業合同を経て、1947(昭和22)年に深喜毛糸紡績株式会社に社名を復元し、泉大津駅の東側、1,600坪の土地に旭町紡績工場を新設いたしました。

この年に日本国憲法が施行されました。

1950 昭和25年

工場の拡張、そして、深喜毛織株式会社の出発

毛織工場並びに紡績工場の拡張を完了し、 1950年、昭和25年に深喜毛糸紡績株式会社、深喜毛織それぞれを深喜毛織株式会社と改称して、紡・織(ボウショク)一貫経営の法人組織としてスタートしました。

1953 昭和28年

染色・整理工場の完成(泉大津市板原町)毛織物の一貫生産を開始

1953(昭和28)年、泉大津市板原の1万2,000坪の現在の地に染色・整理工場を建設いたしました。
これにより、フカキ独自での紡績・製織(セイショク)・染色・整理という現在の一貫生産体制が確立されました。

この年、奄美諸島が日本に返還されました。

1970 昭和45年

春日町の本社・毛織工場を移転

1970(昭和45)、春日町の本社・毛織工場を染色・整理工場のある板原に移転いたしました。

この年の3月に、万国博覧会が開催されました。

1987 昭和62年

創業100周年を迎える-深喜毛織百年史の発行-
そして、未来に繋がるひとづくりへ深喜人材育成基金の設立

様々な激動の時代を乗り越え、1987(昭和62)年に、創業100周年を迎えることが出来ました。
そして、その記念に贈呈した寄付金をもとに、泉大津市では将来の人材育成を目的とした「深喜人材育成基金」が設立されました。
また、100年にもわたる歴史の証として、深喜毛織100年史を発刊いたしました。

この年、関西国際空港が開港に向け、着工されました。

1998 平成10年

CCMI(カシミヤ・キャメルヘア工業会)加盟

1998(平成10)年、先進国の著名なカシミヤ、キャメルの国際団体であるCCMIに加盟いたしました。

品質マネジメントシステムISO9001認証取得

同じ年に、品質マネジメントシステム、ISO9001を取得いたしました。

1999 平成11年

環境マネジメントシステムISO14001認証取得

1999(平成11)年には、環境マネジメントシステム、ISO14001を取得いたしました。

2000 平成12年

板原町本社敷地内に紡毛紡績工場新設

2000(平成12)年には、紡毛紡績工場を板原の本社敷地内に新設、これにより、同一サイト内での紡毛織物一貫工場が完成いたしました。

重油からガスへの転換

同じ年に、環境への配慮とコスト削減の為に、熱源に利用する一次エネルギーを重油からガスへ転換いたしました。

平成12年度産業等用F・T事業の共同研究者としてNEDOに採択される

さらに、経営産業省の外郭団体である新エネルギー・産業技術総合開発機構に、平成12年度産業等用フィールドテスト事業の共同研究者として採択されました。
当時としては珍しいドイツ製多結晶シリコン300W太陽電池モジュール102枚を使用した最大発電量30キロワットの発電システムを設置いたしました。

2004 平成16年

労働安全衛生マネジメントシステムOHSAS18001認証取得

2004(平成16)年には、人に優しい職場環境が評価され、労働安全衛生マネジメントシステム、OHSAS(オーサス)18001を取得いたしました。

2010 平成22年

赤峰東深羊絨制品有限公司との合弁事業を開始

2023 令和5年

ISO9001、14001、45001を自主返上し、独自運営へ切り替える

1998年(平成10年)にISO9001の認証を取得し、その後も、ISO14001とOHSAS18001【※2019年(令和元年)にISO45001へ移行】の認証を順次取得して20数年、各規格に基づいた当社のマネジメントシステムを構築し、現在に至るまで業務品質、環境保全、労働安全衛生に関する様々な改善を加えながら、運用してまいりましたが、取得当初の目的が社内に浸透し、社員の意識が十分高まったと判断したことから、2023年(令和5年)11月をもって自主返上致しました。
今後につきましては、現在まで構築・運用してきたマネジメントシステムを土台にし、当社独自の運営に切り替え、企業としての社会的責任を果たすべく、これまで以上に事業活動における改善等に取り組むよう努める所存です。